2010年 03月 15日
本と本屋の魅力 |
まだ社会に出て間もない24、5年程前、仕事帰りに栄の歩道を歩いていると、小さな雑居ビルの前に出ていた看板に誘われるまま、怪しく狭い階段を上がった先に小さな小さな本屋がありました。
そこには今まで見た事もない品揃えの書籍の数々と、店内の一角にある狭い扉の向こうに、さらに小さなサロンがあって、夜な夜な一家言ありそうな面々が真面目な話しや面白い話を語り合っており、まだ若かった私は、そんな大人達の話しを足繁く通って、傍らでワクワクしながら聞いていました。
いま思えば、その本屋との出会いこそ「本」の先にある世界、迷宮への入り口でした。考現学や日本文化、内面への思索などなど、今に繋がる「識る、観る、考える、気付く」きっかけを貰い、自分の思考のひとつの基礎を作ってくれたと思っています。
*****************
そんな本との出会いを求めて、時折気になる本屋さんを巡ったりしますが、この土曜日に大ナゴヤ大学の授業に参加してきました。
「本ってやっぱりオモシロイ!
〜本のお祭り「ブックマークナゴヤ」ってなに?〜」
http://dai-nagoya.univnet.jp/subjects/trackback/38/c1e16df44a
「ブックマークナゴヤ2010」
http://www.bookmark-ngy.com/
今回は本山(もとやま)にある「シマウマ書房」さんでの授業。最初に店主の鈴木さんとブックマークナゴヤの実行委員長の岩上さんより、ブックマークナゴヤの経緯や今年の見所などをお話いただき、その後、理想の本屋についての4つのお題をグループに分かれて考えました。
・絵本、親子の本屋
・田舎の街の本屋
・コラボ型本屋
・テレビ塔に本屋ができたら
■田舎の街の本屋
私は「田舎の街の本屋」を選択。仲間は私を入れて5名。
※設定
大型店などに客足を取られ、減少する田舎の本屋さんを考える。
※こだわりのキーワード
・コミュニティーの構築:本を通して新しい価値感をつくる。
今までと違う世界・人・文化に触れれば幸せになれるかも。
・文化の香り:文化にたくさん触れてもらう。
「文化に触れられない事こそ格差社会だ!」
・オープンである。
※形にする
・硬軟取り混ぜたイベント:漫画から古典まで
・子供が読んだ本の話しを聴く会:大人は否定せずニコニコ聴く
・本のご用聞き:地域のキーパーソンになる。文化お届け人。
・読書カルテ:読む行為の動機付けや確認、お勧め。
「掛かり付けの本屋さん」的発想。
・ビジネス書は置かない:経済的価値観の過剰は避ける。
・大きな丸いテーブルと椅子がある:何気に人が居る。
・畳のスペースがある:ゆるい空間づくりでマインドもオープンに!
・一人何冊か、置き本が出来る:本から始まるコミュニティー
・田舎なので外に畑がある:気軽に立ち寄る。
・何気に外にも本棚や椅子がある:気軽に立ち寄る&おしゃべり&本
今回「田舎の本屋さん」を考える事は、郊外の大型店に駆逐された街の食料品店のように、そこに住む弱者、特に車などを利用できないお年寄りなどの健康と活気を奪っている風景に似ています。
先に挙げた「文化に触れられない事こそ格差社会だ!」のように、人々の幸せは経済にのみあるのではなく、その地域で様々に繋がって、その人それぞれの尊厳を認め、認められる事にこそあるように感じます。
「本」という媒体から、その先にある世界を「識る、観る、考える、気付く」ことで、今までと違った新たな幸福感を取り戻せる。そんな心地のいい風景があるように思えた、楽しい授業でした。
↓ここから、授業風景が見られますよ。
■ブックマークナゴヤその1【大ナゴヤ大学】
(ブックマークナゴヤについて)
http://www.ustream.tv/recorded/5451235
■ブックマークナゴヤその2 【大ナゴヤ大学】
(グループワーク&発表)
http://www.ustream.tv/recorded/5453611
■ブックマークナゴヤその3 【大ナゴヤ大学】
(発表&総括)
(7:17〜「田舎の本屋さんチーム」の発表風景)
http://www.ustream.tv/recorded/5455499
そこには今まで見た事もない品揃えの書籍の数々と、店内の一角にある狭い扉の向こうに、さらに小さなサロンがあって、夜な夜な一家言ありそうな面々が真面目な話しや面白い話を語り合っており、まだ若かった私は、そんな大人達の話しを足繁く通って、傍らでワクワクしながら聞いていました。
いま思えば、その本屋との出会いこそ「本」の先にある世界、迷宮への入り口でした。考現学や日本文化、内面への思索などなど、今に繋がる「識る、観る、考える、気付く」きっかけを貰い、自分の思考のひとつの基礎を作ってくれたと思っています。
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そんな本との出会いを求めて、時折気になる本屋さんを巡ったりしますが、この土曜日に大ナゴヤ大学の授業に参加してきました。
「本ってやっぱりオモシロイ!
〜本のお祭り「ブックマークナゴヤ」ってなに?〜」
http://dai-nagoya.univnet.jp/subjects/trackback/38/c1e16df44a
「ブックマークナゴヤ2010」
http://www.bookmark-ngy.com/
今回は本山(もとやま)にある「シマウマ書房」さんでの授業。最初に店主の鈴木さんとブックマークナゴヤの実行委員長の岩上さんより、ブックマークナゴヤの経緯や今年の見所などをお話いただき、その後、理想の本屋についての4つのお題をグループに分かれて考えました。
・絵本、親子の本屋
・田舎の街の本屋
・コラボ型本屋
・テレビ塔に本屋ができたら
■田舎の街の本屋
私は「田舎の街の本屋」を選択。仲間は私を入れて5名。
※設定
大型店などに客足を取られ、減少する田舎の本屋さんを考える。
※こだわりのキーワード
・コミュニティーの構築:本を通して新しい価値感をつくる。
今までと違う世界・人・文化に触れれば幸せになれるかも。
・文化の香り:文化にたくさん触れてもらう。
「文化に触れられない事こそ格差社会だ!」
・オープンである。
※形にする
・硬軟取り混ぜたイベント:漫画から古典まで
・子供が読んだ本の話しを聴く会:大人は否定せずニコニコ聴く
・本のご用聞き:地域のキーパーソンになる。文化お届け人。
・読書カルテ:読む行為の動機付けや確認、お勧め。
「掛かり付けの本屋さん」的発想。
・ビジネス書は置かない:経済的価値観の過剰は避ける。
・大きな丸いテーブルと椅子がある:何気に人が居る。
・畳のスペースがある:ゆるい空間づくりでマインドもオープンに!
・一人何冊か、置き本が出来る:本から始まるコミュニティー
・田舎なので外に畑がある:気軽に立ち寄る。
・何気に外にも本棚や椅子がある:気軽に立ち寄る&おしゃべり&本
今回「田舎の本屋さん」を考える事は、郊外の大型店に駆逐された街の食料品店のように、そこに住む弱者、特に車などを利用できないお年寄りなどの健康と活気を奪っている風景に似ています。
先に挙げた「文化に触れられない事こそ格差社会だ!」のように、人々の幸せは経済にのみあるのではなく、その地域で様々に繋がって、その人それぞれの尊厳を認め、認められる事にこそあるように感じます。
「本」という媒体から、その先にある世界を「識る、観る、考える、気付く」ことで、今までと違った新たな幸福感を取り戻せる。そんな心地のいい風景があるように思えた、楽しい授業でした。
↓ここから、授業風景が見られますよ。
■ブックマークナゴヤその1【大ナゴヤ大学】
(ブックマークナゴヤについて)
http://www.ustream.tv/recorded/5451235
■ブックマークナゴヤその2 【大ナゴヤ大学】
(グループワーク&発表)
http://www.ustream.tv/recorded/5453611
■ブックマークナゴヤその3 【大ナゴヤ大学】
(発表&総括)
(7:17〜「田舎の本屋さんチーム」の発表風景)
http://www.ustream.tv/recorded/5455499
by DEPTH-TRUCT
| 2010-03-15 23:27
| 雑 記