2008年 09月 18日
心の取説〜母親兵士の苦悩 |
昨夜遅くにNHKスペシャルを再放送していました。
「戦場 心の傷(2)〜ママはイラクへ行った」
http://www.nhk.or.jp/special/onair/080915.html
今年も「9・11」を迎え、今もってアメリカは“テロとの戦い”と称してイラクに駐留しています。アメリカの大義無き戦いは『侵略』以外の何ものでもないことは最早明確で、“国益”の名の下に、その代償は大きくなりつつあります。
■PTSD:心的外傷後ストレス障害
「イラクやアフガニスタンからの帰還米兵の80%が精神的ダメージを受け、正常に判断できる状態ではない」
映画「ランボー」の一作目が色濃く描くように、帰還兵(映画はベトナムだった)が、その精神的ダメージを強く深く受けていたのは周知の事実。今回のNスペはそんな戦場に駆り出された女性達、特に母親としての苦悩を伝えていました。
そんな女性兵士には本来、戦闘任務はありません。しかし、戦闘地域に線引きがあるはずもなく、彼女達は否応なく戦闘に巻き込まれてゆきました。思いもしない戦闘は人が人を殺す現場です。そして、彼女達に心的外傷後ストレス障害(PTSD)が発症してしまうのです。
帰還しても突然襲うフラッシャバックのため、家族と上手くコミュニケーションがとれない母親、生まれてきた我が子と、殺してしまった子供がダブリ、我が子を愛せない母親・・・帰還した彼女達にとって戦場を離れて尚、戦いは続いていたのです。
■ 戦う意味
問題は各々様々にありますが、彼女達は今、大きく二つの問題を抱えています。
「家族の絆の回復」
「自己崩壊の回避」
本来、人は幸せに暮らしたいはずです。特に女性は自分のお腹を痛め、子供を産み育む素晴らしい役目を授かっています。戦争という行為はその真逆の行為。そんな行為を前に精神を病んでゆくのはむしろ当たり前です。
もちろん、「防衛本能」が働いて、家族を、子供達を直接守るために戦う事は
以前からありましたが、現代において、今回程その『戦う意味』を見いだせない戦いはなかったのではないでしょうか。
ブッシュ政権が掲げた開戦理由もその根拠が空しいものとなり、いま現地で戦っている兵士は「意味もなく殺し合っている」と言っても過言ではないと思います。
米英が主張した開戦事由(参考)
http://ja.wikipedia.org/wiki/イラク戦争
そうした『戦う意味』の喪失こそが、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を誘発させ、増大させている大きな原因であると思います。
人は強い部分も持ち合わせていますが、心とは決して強くはなく、かろうじて薄皮一枚で均衡を保つものだとも思います。決定的な開戦理由がない事を知りつつ起こした戦争で、自分たちの利益の代わりに、多くの人々とその廻りがどれほど苦しんでいるのか、彼等は解ろうとしていないようです。
「戦場 心の傷(2)〜ママはイラクへ行った」
http://www.nhk.or.jp/special/onair/080915.html
今年も「9・11」を迎え、今もってアメリカは“テロとの戦い”と称してイラクに駐留しています。アメリカの大義無き戦いは『侵略』以外の何ものでもないことは最早明確で、“国益”の名の下に、その代償は大きくなりつつあります。
■PTSD:心的外傷後ストレス障害
「イラクやアフガニスタンからの帰還米兵の80%が精神的ダメージを受け、正常に判断できる状態ではない」
映画「ランボー」の一作目が色濃く描くように、帰還兵(映画はベトナムだった)が、その精神的ダメージを強く深く受けていたのは周知の事実。今回のNスペはそんな戦場に駆り出された女性達、特に母親としての苦悩を伝えていました。
そんな女性兵士には本来、戦闘任務はありません。しかし、戦闘地域に線引きがあるはずもなく、彼女達は否応なく戦闘に巻き込まれてゆきました。思いもしない戦闘は人が人を殺す現場です。そして、彼女達に心的外傷後ストレス障害(PTSD)が発症してしまうのです。
帰還しても突然襲うフラッシャバックのため、家族と上手くコミュニケーションがとれない母親、生まれてきた我が子と、殺してしまった子供がダブリ、我が子を愛せない母親・・・帰還した彼女達にとって戦場を離れて尚、戦いは続いていたのです。
■ 戦う意味
問題は各々様々にありますが、彼女達は今、大きく二つの問題を抱えています。
「家族の絆の回復」
「自己崩壊の回避」
本来、人は幸せに暮らしたいはずです。特に女性は自分のお腹を痛め、子供を産み育む素晴らしい役目を授かっています。戦争という行為はその真逆の行為。そんな行為を前に精神を病んでゆくのはむしろ当たり前です。
もちろん、「防衛本能」が働いて、家族を、子供達を直接守るために戦う事は
以前からありましたが、現代において、今回程その『戦う意味』を見いだせない戦いはなかったのではないでしょうか。
ブッシュ政権が掲げた開戦理由もその根拠が空しいものとなり、いま現地で戦っている兵士は「意味もなく殺し合っている」と言っても過言ではないと思います。
米英が主張した開戦事由(参考)
http://ja.wikipedia.org/wiki/イラク戦争
そうした『戦う意味』の喪失こそが、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を誘発させ、増大させている大きな原因であると思います。
人は強い部分も持ち合わせていますが、心とは決して強くはなく、かろうじて薄皮一枚で均衡を保つものだとも思います。決定的な開戦理由がない事を知りつつ起こした戦争で、自分たちの利益の代わりに、多くの人々とその廻りがどれほど苦しんでいるのか、彼等は解ろうとしていないようです。
by DEPTH-TRUCT
| 2008-09-18 13:32
| 雑 記