2007年 02月 28日
社会起業 |
先週、NHKの「クローズアップ現代」で”社会起業家”が取り上げられていました。
2月21日(水)放送
「金もうけだけが仕事じゃない
〜動き出す社会貢献ビジネス〜」
■社会起業家?
社会起業家とは、医療、福祉、教育、 環境、文化などの社会サービス(世の中の課題)を事業として行う=ビジネスの手法で解決する人々のこと。
一般に”起業家”と言えば”IT企業”を思い浮かべ、ホリエモンや村上氏のような”拝金主義”のカリスマを生み出してきましたが、そんな世の中にあって、本当に必要とされているものに目を向ける若者達が出てきました。
番組では地域のネットワークを利用して病児保育を行う事業や、カンボジアの貧しい子どもたちを支援するビジネスなどが紹介されていました。彼等にとって仕事とは単にお金だけではなく、やりがいや”それ以上のもの”を求めているようです。それはちょうど”拝金主義”のカリスマ達に感じなかった資質でした。
■誰のため?
また、25日のサンデープロジェクトでは長崎新幹線計画の影で、県民の半数前後が新幹線よりも地域交通の拡充を望んでいる中で行なわれつつある”地方路線バスの廃止問題”が取り上げられていました。
しかも、廃止された公共バスに代わって”善意”でお年寄り達を自家用車で病院まで送迎していた方を「白タク」として、警察が逮捕しました。それは送ってもらう人達が、せめてガソリン代だけでもと渡した『お礼』が原因でした。
そこに暮らす人々が本当に必要なもの、行政が出来なくなるものを市民自らが善意で行なうことすら認めない。また、同じようなことをNPOが行なうことも法改正をしてでも認めない行政とは何なのでしょう?
■システムの変化
昨年バングラデシュの貧困を独自の小額無担保融資で解決してきたグラミン銀行とその総裁のムハマド・ユヌス氏がノーベル平和賞を受賞したことは以前にここでも取り上げました(http://depthtruct.exblog.jp/4899634/)が、それは硬直した欧米型資本主義の銀行システムで見落とされてきた人々へ目を向けることで、『利益と真の社会貢献』を目指す”社会企業”の姿そのものでした。
山間を走る公共バスやタクシーも少しシステムを変えることで、善意の方やNPOとも共存ができたのかもしれません。
欧米ではNPOも利益を求めてもいいことになっています。以前に建築士のNPOの立ち上げを手伝った時に言われましたが、「将来的には日本もその方向に向かうだろう。」と言われました。それは欧米が”社会企業”という概念を発達させていたからです。
日本でも”社会起業家”が出てきたことは、硬直したシステムの変更を余儀無くされてきていると言うことであり、それはまた、我々個人の価値観も変わってくる、変わらざるを得ないということなのでしょう。
いずれにせよ、少しでも安心できる心地のいい風景を目指したいものです。
2月21日(水)放送
「金もうけだけが仕事じゃない
〜動き出す社会貢献ビジネス〜」
■社会起業家?
社会起業家とは、医療、福祉、教育、 環境、文化などの社会サービス(世の中の課題)を事業として行う=ビジネスの手法で解決する人々のこと。
一般に”起業家”と言えば”IT企業”を思い浮かべ、ホリエモンや村上氏のような”拝金主義”のカリスマを生み出してきましたが、そんな世の中にあって、本当に必要とされているものに目を向ける若者達が出てきました。
番組では地域のネットワークを利用して病児保育を行う事業や、カンボジアの貧しい子どもたちを支援するビジネスなどが紹介されていました。彼等にとって仕事とは単にお金だけではなく、やりがいや”それ以上のもの”を求めているようです。それはちょうど”拝金主義”のカリスマ達に感じなかった資質でした。
■誰のため?
また、25日のサンデープロジェクトでは長崎新幹線計画の影で、県民の半数前後が新幹線よりも地域交通の拡充を望んでいる中で行なわれつつある”地方路線バスの廃止問題”が取り上げられていました。
しかも、廃止された公共バスに代わって”善意”でお年寄り達を自家用車で病院まで送迎していた方を「白タク」として、警察が逮捕しました。それは送ってもらう人達が、せめてガソリン代だけでもと渡した『お礼』が原因でした。
そこに暮らす人々が本当に必要なもの、行政が出来なくなるものを市民自らが善意で行なうことすら認めない。また、同じようなことをNPOが行なうことも法改正をしてでも認めない行政とは何なのでしょう?
■システムの変化
昨年バングラデシュの貧困を独自の小額無担保融資で解決してきたグラミン銀行とその総裁のムハマド・ユヌス氏がノーベル平和賞を受賞したことは以前にここでも取り上げました(http://depthtruct.exblog.jp/4899634/)が、それは硬直した欧米型資本主義の銀行システムで見落とされてきた人々へ目を向けることで、『利益と真の社会貢献』を目指す”社会企業”の姿そのものでした。
山間を走る公共バスやタクシーも少しシステムを変えることで、善意の方やNPOとも共存ができたのかもしれません。
欧米ではNPOも利益を求めてもいいことになっています。以前に建築士のNPOの立ち上げを手伝った時に言われましたが、「将来的には日本もその方向に向かうだろう。」と言われました。それは欧米が”社会企業”という概念を発達させていたからです。
日本でも”社会起業家”が出てきたことは、硬直したシステムの変更を余儀無くされてきていると言うことであり、それはまた、我々個人の価値観も変わってくる、変わらざるを得ないということなのでしょう。
いずれにせよ、少しでも安心できる心地のいい風景を目指したいものです。
by DEPTH-TRUCT
| 2007-02-28 12:35
| 雑 記